フルマラソン後、膵臓の値が異常値だった話
フルマラソン後は「内臓が疲れる」「回復に3週間かかる」。
ランナーのあいだでは、わりと当たり前のように語られている。
正直、これまでは半分くらい話半分で聞いていた。
ところが先日、健康診断でその話を現実として突きつけられた。
健康診断の「すい臓」の項目
健康診断の結果には「すい臓」という項目があり、
その中に 血清アミラーゼ という検査値がある。
血清アミラーゼは、
膵臓や唾液腺から分泌される消化酵素で、
通常の基準値は 30~140 IU/L とされている。
今回の自分の数値は 682。
基準値を少し超えた、というレベルではなく、
上限の5倍近い、はっきりした異常値だった。
ただし、体調はいたって普通
数値だけを見ると不安になるが、
自覚症状はまったくなかった。
腹痛もなければ、
吐き気もなく、
発熱もない。
普段からお酒も飲まない。
体感としては、
「いつものフルマラソン後」と変わらない。
脚の張りも抜け始め、
そろそろ軽く走ろうかと考えていた時期だった。
ひとつだけはっきりした心当たりがあるとすれば、
採血の5日前にフルマラソンを走っていたことだ。
膵炎?と考えてしまうが
アミラーゼが高いと、
どうしても膵炎という言葉が頭をよぎる。
調べると、
・みぞおちから背中にかけての強い痛み
・吐き気、嘔吐
・入院が必要になることもある
といった説明が並ぶ。
ただ、今回の自分にはどれも当てはまらない。
他の検査結果を見ると、
・ASTがわずかに高め
・ChEがやや高め
・ALT、γGTP、ビリルビン、LDHは正常
・血糖や脂質にも大きな問題はない
アミラーゼだけが突出している、
という少し不思議な並びだった。
フルマラソンで内臓はダメージを受けるのか
ここで改めて気になったのが、
「フルマラソン後は内臓が疲れる」という話だ。
調べてみると、これは完全なイメージ論ではなく、
実際に研究で示されている部分も多い。
腎臓では、
フルマラソン後に一時的な腎機能低下を示す人が多く、
研究によっては30〜80%で異常値が出るとされている。
肝臓や筋肉では、
ASTやLDHなどが上昇しやすい。
筋肉由来が中心だが、
全身ストレスの指標でもある。
消化管では、
運動中の血流低下により腸がダメージを受け、
下痢や腹痛が出ることがある。
そして膵臓についても、
長距離走後に アミラーゼやリパーゼが一過性に上昇する
という報告が存在する。
症状が出ないケースも珍しくない。
「回復に3週間」の正体
よく言われる「回復に3週間」という話も、
内臓そのものが3週間ダメージを受け続ける、
という意味ではなさそうだ。
血液検査上の内臓系の数値は、
多くの場合 数日から1週間程度で正常化 するとされている。
一方で、
・筋肉
・免疫
・ホルモン
・自律神経
といった、目に見えにくい部分の回復には、
2〜3週間かかることがある。
このあたりがまとめて
「3週間」という言葉で語られているように思える。
今回の数値をどう受け止めるか
無症状で、
他の検査値は概ね正常で、
フルマラソン直後という条件を考えると、
今回の膵臓の値の異常は、
フルマラソンによる一時的な内臓ストレス
で説明できる可能性が高い。
ただし、
数値が高いのは事実なので、
再検査はきちんと受ける予定だ。
ランナーとして思ったこと
フルマラソンは、
脚だけで完結する運動ではない。
自覚症状がなくても、
体の中ではそれなりの負荷がかかっている。
脚が動くから大丈夫、ではなく、
体の中が回復しているかどうかは別の話。
しばらくは無理をせず、
様子を見ながら戻していこうと思う。

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