回復:長時間動いたあと、なぜ肩が重くなるのか?

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トレイルやウルトラを走ったあと、数日して肩が重くなることがある。
鋭い痛みじゃない。ただ、鈍い、重い、抜けないって感じ。

脚はそれなりに戻ってきてるのに、肩や首のあたりに一日中違和感が残る。
これって「回復が遅れてる」って考えるべきなのか。それとも、長時間種目では普通のことなのか。
今回はそこを整理してみたい。

長時間種目に特有の疲労



トレイルやウルトラは、単に距離が長いだけじゃない。

・5時間、8時間、ときにはそれ以上動き続ける
・ザックを背負う
・登り下りで姿勢が崩れる
・ストックを使う
・腕振りが延々と続く

つまり、脚だけじゃなく 姿勢を保持する筋肉 が長時間働き続ける。

脚は動的に収縮するけど、肩まわりの筋肉は 等尺性収縮(力を入れ続ける状態)が多い。
働く筋肉はこんな感じ:

・僧帽筋上部
・肩甲挙筋
・三角筋前部
・前鋸筋

この 持続的な緊張 が、あとになって肩の重さとして出ることがある。
脚の筋肉痛とは質が違って、循環が滞ったような、鈍く粘る疲労だ。





数日たったあとに出てくる肩の疲労



長時間負荷では、こんなことが重なる。

・微細な筋損傷
・筋膜の滑走低下
・神経系の持続的緊張

炎症のピークは24〜72時間と言われることが多いけど、姿勢保持筋のだるさはそれより遅れて出ることもある。

特にレース直後は脚のダメージが主役になる。
そして数日たったあと、脚の疲労が落ち着いてくると、今度は上半身の“残りもの”が前に出てくることがある。
これが肩に鈍い重さとして感じられる現象だ。

具体例



先日、70km走ったあとに体験したこと。

・数日たったころ、肩がかなり重かった
・強い痛みはない
・一日中鈍痛が続く
・生活はできるし腕も上がる
・でも常に重さを感じる

回復が遅いとかじゃなく、回復の過程に“重さ”が残っているだけだった。

異常かどうかの線引き



もちろん全部が正常とは限らない。次の症状がある場合は要注意。

・しびれが出る
・可動域が著しく制限される
・夜間痛が強い
・2週間以上まったく改善しない

一方で、

・重い
・だるい
・鈍い

だけなら、長時間種目では珍しいことじゃない。





もうひとつ大事なこと



ウルトラやトレランを真剣にやってると、長時間動くことが“当たり前”になってくる。

・周りも同じ距離・時間をこなしてる
・「5日もあれば抜けるだろう」と無意識に思っちゃう

でも、これは一般的な基準とは違う。

42kmでも回復に1週間以上かかることはあるし、それ以上の距離を走って数日たって肩が重くなるのは、回復不足じゃなくて単純に負荷が大きかっただけかもしれない。

結論



長時間動く競技では、

・脚の回復 = 全身回復じゃない
・肩の重さは姿勢保持筋の遅発性疲労の一部

それを“異常”と決めつける前に、まず負荷の大きさを思い出す。

たまには基準をリセットして、身体のサインを客観的に見よう。
ウルトラやトレランは普通じゃない負荷を楽しむ競技。
だから回復時間も、普通じゃなくていいんだ。




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